Coming Soon‥‥


2024年
11月9日(土) 〜 11月29日(金)

新宿K’s cinema

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– Story –

= 寄り添って、寄りかかって、ゆっくりと歩いていく =

ヒトシの友人は数年前にバイクの事故で死んだ。ただ、ヒトシが心を閉ざし始めたのはそれよりも前のことだ。事故で死んだ友人の妻・美緒は、当時ヒトシと恋人関係だった。しかし、美緒はヒトシとの交際中、その友人と深い関係になりヒトシに別れを告げたのだ。死んでしまった友人へのやるせない気持ちと、今は隣にいない美緒の存在をどこか感じながら、ヒトシは今も自分の思いと向き合わず、言い訳とともに生きるのだった。

ヒトシ・美緒を取り囲む個性豊かな人々、それぞれが 何かに寄りかかり、誰かを見て安心し、誰かと思いあって生きていく。大きな事件も不思議なことも起こらない。今の自分を認められたとき、ほんの少しだけ前にすすんでいたことに気付く。自分の人生を諦められない人々の不器用で優しい物語。

– Introduction –

= 可哀想だと言って、あいつは笑った =

俳優としても活動している白磯大知監督が『中村屋酒店の兄弟』公開から2年ぶりに発表する、初長編作品。本作では、日常生活で訪れる「シャーデンフロイデ」※他人の不幸は蜜の味 を無自覚に感じ、不器用ながらも自分の人生を諦められない人々の生活を切り取ったヒューマンドラマ。映画『君に幸あれよ』『JOINT』『脳天パラダイス』など、多くの話題作で撮影を担当した若手撮影監督・寺本慎太郎が撮影した味わい深い映像にも注目。

ヒトシを演じるのは、本作で第24回TAMA NEW WAVEでベスト男優賞を獲得『ワンダーウォール 』『ABYSS』など話題作にも多く出演する実力派俳優、三村和敬。親友の圭太を演じるのは、2024年3月に公開された『i ai』でオーディション約3500人の中から選ばれた注目若手俳優・富田健太郎が好演。数々の名作に出演している、川瀬陽太、今藤洋子など実力派俳優が脇を固める。
また本作は、昨年開催された第24TAMA NEW WAVEにて、グランプリを受賞。ヒロインの田中美晴も女優賞ノミネート、三村和敬はベスト男優賞を受賞。

– Cast –

三村和敬(ヒトシ役)



1996年5月27日 生まれ、神奈川県出身。
子役から活動、映画『ワンダーウォール 』(2020年)マサラ役 『逆光』(2021年)『ABYSS』(2023年)-コウキ役 など数多くの映画に出演。2024年、金子大地、前原瑞樹と共に演劇ユニット「惚てってるズ」を結成。
ジャンルを問わず活躍の幅を広げる若手実力派俳優。
本作で第24回TAMA NEW WAVEベスト俳優賞を受賞。

コメント

3年前の撮影時、ヒトシが可哀想に見えるように演じたつもりでしたがそれこそがシャーデンフロイデだ ったのかなと今になって思います。当時の役作りが間違いだったとは決して思いませんが、じゃあヒトシから見てあの時の、そして今の自分はどう映っているのだろうか?
優しくも冷静な眼差しで世界を捉えた白磯監督の、初長編映画に出演できたことを嬉しく思います。

富田健太郎(圭太役)



1995年生まれ、東京都出身。
主な出演作に、映画 『モダンかアナーキー』(23/杉本大地監督)「i ai」(24/マヒトゥ・ザ・ピーポー監督)テレビドラマ「来世ではちゃんとします」(20)、「前科者 -新米保護司・阿川佳代-」(21)「初恋、ざらり」(23)「演じ屋 Re:act」(24)、舞台『ボーイズ・イン・ザ・バンド~真夜中のパーティー~』(20)、舞台『雷に7回撃たれても』(23) good morning N°5「VOGUES 」(24)などがある。
映画「i ai」では、オーディションで応募総数3,500人の中から主演に抜擢され、話題を集める。

コメント

「石とシャーデンフロイデ」の上映が決定したこと嬉しく思っております。
撮影は約3年ほど前の冬。”普通”ということの美しさをこの映画は描いていると感じました。
ヒトシという親しい友人との距離。その普通の関係は貴重で尊いものだけれど、時には跨ぐことの出来ない障壁も生み出してしまう。長年の友情の中で、お互い触れないようにしている無意識の箱がいつの間にか出来てしまっている。白磯監督は、日常の中に蔓延る、見逃してしまいがちな事象を摘み取って映像に残すのだと思います。是非、劇場でこの映画に触れてほしいです。

田中美晴(美緒役)



1992年12月25日生まれ、埼玉県出身。
2005年、第1回アミューズお姫様オーディションでグランプリ を獲得して芸能界入り。映画『とおいらいめい』(2022年)『Be Here Now』(2023)など近年多くの作品に出演。TVドラマやCM出演など活動の幅を広げ、現在では仏日合作作品など海外にもその活動を広げている。また台湾の映画祭「金片子大賽」で最優秀女優賞を受賞。
本作でも、第24回TAMA NEW WAVE女優賞ノミネート。

コメント

あの時は「これしかない」と思って選んだ選択も、今思えば、状況やその選択に甘えていただけだなと思うことがあります。
台本を読んでそんなことを考えていました。言い訳が上手くなった大人たちに、この作品が届いたら幸いです。

大友 律(小松役)



1992年12月25日生まれ、埼玉県出身。
主な出演作に、ドラマ『アンメット ある脳外科医の日記』(フジ テレビ・関西テレビ)第5話、映画『若武者』(24/二ノ宮隆太郎)、『白鍵と黒鍵の間に』(23/冨永昌敬監督)、『モダンかアナーキー』(23/杉本大地)、『無情の世界「あなたと私の二人だけの世界」』(23/小林昌 士)、『Goodbay Cruel World』(22/大森立嗣監督)、『さかなのこ』(22/沖田修一監督)、『すばらしき世界』(21/西川美和)、『素敵なダイナマイトスキャンダル』(18/冨永昌敬監督)、『南瓜とマヨネーズ』(17/冨永昌敬監督)など多数。

松本亮(ヒトシの兄:隆二役)



1987年生まれ、神奈川県出身。
大学4年時に劇団扉座に入団し俳優としてのキャリアをスタート。 退団 後はジャンルを問わず多くの舞台や映画・ドラマ等に出演している。近年の主な作品に、【映画】『辰巳』(24/小路絋史監督)『回廊とデコイ』(23/小林賢太郎監督)【ドラマ】『高速を降りたら』『らん まん』(NHK)『PORTAL-X ~ドアの向こうの観察記録~』(WOWOW)『すべて忘れてしまうから』(Disney+)【舞台】新国立劇場「デカローグ」などがある。

今藤洋子(木村役)



1975年生まれ、長野県出身。
東京学芸大学演劇研究部出身。 卒業後は幅広いジャンルの舞台に多数出演。その後、映画・ドラマ に軸足を移し、最近では映画「マリッジカウンセラー」(前田直樹監督)/「はるヲうるひと」(佐藤二朗監督)/「すばらしき世界」(西川美和監督)/ドラマ 「Re:リベンジ-欲望の果てに」(CX)/「仮装儀礼」)(NHK)/「シガテラ」(TX)などに出演。

川瀬陽太(圭太の父 政夫役)



1969年生まれ。
福居ショウジン監督『RUBBER’S LOVER』でデビュー。2016年冨永昌敬『ローリング』などで第25回日本映画プロフェッショナル大賞・主演男優賞受賞。近作に『激怒』『ミューズは溺れない』『やまぶき』『隣人X』『山女』『さよならエリュマントス』『花腐し』『こいびとのみつけかた』『白鍵と黒鍵の間に』ドラマ『レッドアイズ監視捜査班』『ラストマン』『両刃の斧』『伝説の頭翔』『降り積もれ孤独な死よ』など。

高嶋香帆 / 長尾卓磨/ 髙野春樹 / 林 涼都 / 小野 匠 / 廣岡聖 / 守⼭⿓之介 / 新貝文規 / 後藤公太 / 工藤杏子 / マギー司郎(友情出演)/ ウラシマ / 渡辺 翔 / ヤダムヤムクン / 福岡瑠璃 / 磯﨑信浩 / 磯﨑教子 / 春日馨仁 / 小松真梨子 / 坂井友秋 / 新田見直登 他

– Director –

白磯大知(監督・脚本)



1996年生まれ、東京都出身。
17歳から俳優活動をスタート。以降、舞台・TVドラマ・映画、ナレーショ ンなど数多く出演。役者業の傍ら独学で脚本を書き始め、初監督作品の『中村屋酒店の兄弟』で数々の賞を受賞。役者と監督の二刀流をこなす期待の若手。映画『中村屋酒店の兄弟』で、「第30回 東京学生映 画祭」グランプリ、「門真国際映画祭2019」最優秀J:COM 賞、「第11回 下北沢映画祭」観客賞、「第13回 田辺・弁慶映画祭」TBSラジオ賞を受賞。映画『虹が落ちる前に』(22)では、「門真映画祭2021」優秀助演男優賞、「第7回 賢島映画祭」助演男優賞を受賞。

コメント

この度スクリーンで上映していただけること、大変嬉しく、光栄に思います。本作は自身色々なチャレンジをしています。
シャーデンフロイデという一見、気持ちの良くない意味の言葉ですが、僕らが生きているこの世の中では無意識にそれに近い現象が起きているんじゃないかと思い、出来るだけ誇張無く作品の中に折り込めたらいいなと思いました。誰かに向けている優しさや怒りなどの感情の、もっと手前にある自分の思いに立ちかえることが出来たら、少しだけ、見える角度が広がるんじゃないか、という思いでいます。素晴らしい、キャスト、スタッフと共に作り上げた作品をぜひ劇場でご覧ください。